20年度

森 森
九州農政局/農村コミュニティ再生・活性化支援事業

森
 

米の現地視察

第1回
地域産業マネージャー研修会

集落力U「諸塚村」
〜地域づくりを学び交流・連携する〜

   



開催日:平成21年3月7日(土)〜8日(日)
●場  所:宮崎県東臼杵郡諸塚村 「諸塚村観光協会まちむら応縁倶楽部」
●目  的:
五ヶ瀬町に近く、環境が似ている諸塚村の、先進的な地域づくりに学ぶ。
       諸塚村の地域興しグループと交流を深め、連携できる部分について模索する。
●参加数:13名





【研修1日目 3月7日(土)】
13:00〜 元鞍岡支所(五ヶ瀬自然学校)に集合し出発
14:10〜 「諸塚村観光情報総合案内所」に到着
      諸塚村の概要・産直住宅についての説明、紹介ビデオの鑑賞
15:30〜 木材加工センター視察(2ヶ所)
17:00〜 宿泊場所の「へいだの里」に到着、夕食準備
18:20〜 夕食・交流会


まずは「諸塚村」の概要・産直住宅についての紹介ビデオを鑑賞しました。

ビデオ鑑賞後、矢房さんによる補足説明。熱い思いに真剣に耳を傾けていました。

木材加工センターの視察。林業の村「諸塚」を肌で実感させていただきました。

木材の切断と選別を自動で行う大型機械を見学。

木材切断の様子。人の手いらずの切断機に驚かされました。

「○○邸」と書かれ、まとめて保存されていた。家族で見に来る方も多いとか。

宿泊地。森の古民家「へいだの里」。囲炉裏もあって落ち着いた雰囲気でした。

夕食の準備は自分たちで!みなさんご苦労さまでした。

交流会には地域の方も参加していただき、夜遅くまで盛り上がったようです。
 

諸塚研修1日目のまとめ・感想
・ 隣接した村でありながら、諸塚村に来たのは初めてという方も多く、特に村内の標高差と宅地や農地の状況には驚いているようだった。
・ 「産直住宅」と言われている諸塚産木材の流通のシステム、それまでに至った経緯など詳しく聞くことが出来た。
・ 集落同士が離れているという村の特徴もあり、自治公民館制度が60年以上続いている。規模が小さい分、まとまりやすく事業も進みやすいため実績も上がっている。
・ 考えることは大きく広く持ちながらも、実際に自分がしていくのは自分の出来ること。特殊な物を作り出すというより、使いやすかったり食べやすかったりといった当たり前で普通の物をつくること。「ブランドをつくるのはお客様(消費者)」であるという考え方が印象的だった。
・ 実際に、木材加工センターを視察し、「林業立村」諸塚を肌で感じることが出来た。産直住宅を実践していく上で重要な部分を見ることで、「顔の見える家づくり」を実感。同時に、「人工乾燥した木材」と「葉枯らし材」の違いも体感することが出来た。
・ 宿泊場所となった古民家宿にも様々な工夫が見られ、空き屋有効活用の大きなヒントとなった。
・ 夕食の際は、地域の方にも参加してもらうことが出来、大いに盛り上がった交流会となった。
 






【研修2日目 3月8日(日)】
7:00〜 朝食
8:20〜 七つ山集落へ移動
8:50〜 「七つ山婦人加工グループ」の加工施設に到着
      「七つ山味噌」仕込み体験
11:00〜 代表の甲斐さんより生産加工グループの概要・成り立ちなどの説明
12:00〜 昼食
12:50〜 特産品の購入、挨拶をして終了
14:00〜 元鞍岡支所に到着、解散


母屋と折りたたみ式廊下でつながっている、くつろぎスペースと露天風呂。

きれいな古民家。一晩満喫させていただきました。玄関にて記念撮影!

七つ山地区に移動し、味噌の仕込み体験。2種類の麹と塩を混ぜ込みます。

茹で上がった大豆をつぶす前に冷まします。

攪拌機で材料全てを混ぜ込み、ちょうどいい具合の所で樽に入れていきます。

仕込みの終わった味噌は、保存庫で1年程寝かされ完成します。

事務所にて、代表者の方に組織の概要、成り立ちなどを聞かせていただきました。

昼食は、加工グループの方々に作っていただきました。ごちそうさまでした。

最後はみんなで記念撮影。色々と大変お世話になりました!
 

諸塚研修2日目のまとめ・感想
・味噌の仕込みを実際に体験させてもらい、加工グループの活動内容を身を持って知ることが出来た。
・ 20年以上前に資本もない状態から発足。コツコツ時間をかけての積み重ねでここまで来られたという話に「やらなければ始まらない」ということを改めて実感した。
・ 七つ山地区約50戸の「地域の婦人会」=「加工グループ」という図式で構成されているため、グループへの入りづらさもなく、後継者不足に陥る心配も少ない。
・ 農産物は、地域の方々に作ってもらうなど、地区内の連携・協力は不可欠であること。
・ 昼食には、地産の物が盛り沢山のお弁当をいただき、地域を守るため、食材や手作りなどにこだわり続けている姿勢を感じることが出来た。
・ スタッフの方々と直接ふれあい、楽しそうに作業する姿を肌で感じることができた。気さくな方が多く、気軽に質問することもでき「現場の声」もたくさん聞く事が出来た。
・ 販売ルート開設など、営業や事務仕事の努力も見逃せない部分でした。
・ 食べる物の販売、ということで保健所の事や製造物責任法(PL法)など、勉強する事は多いようでした。




【全体のまとめと感想】
・ 諸塚村らしさを大切にし、とにかく地域のつながりを大事にしている地域づくりに考えさせられるものがあった。まずは、己を知って受け入れることが第一歩になるのでは?と感じました。
・ 隣町にこれだけ逞しい地域があることに驚いたと同時に、頼もしさも感じてしまいました。今後も様々な場面で連携していければと思います。
・ 「まずは、出来ることからやってみる!」実際、視察することで五ヶ瀬町の良さも実感し、自信にもつながりました。